新・福音と宗教


第一部 宗教散見

三章 仏 教


7、仏教系新興宗教

(1)創価学会

 仏教系新興宗教として物議を醸し来たもので第一に挙げられるのは、世帯数821万世帯、学会員数約1000万人と言われる、創価学会だろう。実数は400万人強と推察されるが、それにしても、既成の新興宗教団体としては、群を抜く会員数だ。
 昭和十二年、日蓮正宗から枝分かれした「創価教育学会」として発足(初代会長・牧口常三郎)、第二代会長・戸田城聖が創価学会と改名。第三代会長の池田大作は、創価学会の世界規模団体として、創価学会インタナショナルを発足させた。
 現在190ヶ国に広がっている。
 他の宗教や宗派を全て邪教とする、日蓮正宗系に共通する日蓮原理主義に基づき、排他的で攻撃的な思想を旨としているが、伝道活動を折伏と呼び、人の迷惑などお構いなしに折伏して回る。日蓮がそうであったように、政治に異常なほどの関心を示し、学会を母胎とする政党・公明党を応援するために、選挙時には、なりふり構わず支持依頼に走り回る。そういった活動のすべてを、現名誉会長・池田大作のためにという、奇妙に屈折した信仰がこの教団を支えている。


(2)立正交成会

 これは、信者世帯数175万を擁し、仏教系新興宗教第二位を占める、法華宗系教団である。霊友会の副支部長だった庭野日敬(開祖)が、法華経の教えを受けた支部長・新井助信の勧めもあって、同信の友、長沼妙佼の協力のもとで、昭和十三年に霊友会分派「大日本立正交成会」(現在「立正交成会」)を創立した。
 創立当初、信者の現実的人生苦を根本的に解決する教団を目指していたが、やがて他宗派や他教団に接近し、日蓮宗や神社本庁、天台宗、妙智会教団、PL教団などと交流するようになり、世界宗教者平和会議や新日本宗教団体連合会を通して、「宗教対話」に意欲を示している。庭野がバチカンにローマ法王を表敬訪問したことも、その現われだろう。
 また近年は、「心田を耕す」を教団目標に掲げ、「一食(いちじき)を捧げる運動」や「アフリカへ毛布をおくる運動」、「ユニセフ街頭募金」「軍縮や核兵器の廃絶運動」など、他宗教教団との協力を基盤とした、世界平和への活動を次々と展開しているようだ。それは、宗教色を和らげようとする意識より、宗教教団であることの自信喪失ではないか。
 そういった脱宗教化は、新興教団に広がっている。現代、宗教は曲がり角を迎えているのかも知れない。
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